【不定期エッセイ:再放送その53】怪談その5

  • 2008/02/16(土) 14:07:10

【優星不定期エッセイ:再放送その53】土・日掲載予定
 
■怪談その5 巨大迷路&大阪の事務所編

あまりにも久しぶりな怪談シリーズ、忘れた頃に第5弾です。(笑)
今回はちょっと短いヤツを2本立て。
 
1)「巨大迷路」
 
今はすっかり見かけなくなったアトラクション巨大迷路、皆さん御存知ですか?
大きな迷路です、人が入って遊ぶ文字通り巨大な建造物で一時期流行りました。
そこへ遊びに行った時の話です。
夏休みだったので子供が沢山いて、もう中は大騒ぎな状態です。
来るんじゃなかったなぁ、などと少し後悔しつつ中を歩いていました。
 
私達の横を小学校の2〜3年生ぐらいの女の子たちが大騒ぎしながら走り過ぎた…
あまりの大声にちょっと腹がたった私は、いくら何でも騒ぎ過ぎだぞと思って
注意しようと思ったんですね、目の前のカドを曲がったその子たちを追いかけた、
しかし、もういなかった…。
今!、たった今、曲がった所です、いくら迷路と言っても次の角まで数メートルはある、
あれだけの大声も、もう聴こえないんです。
 
子供が沢山集まる場所には、幼くして亡くなってまだ自分が死んだ事を自覚していない
可哀相な霊達が集まると聞きます。デパートの玩具売場などもそうです。
何とか助けてあげる事はできないものかと思うのですが、
きちんとした力も無い私なんかが下手に手を差し伸べるわけにもいかない…。
気の毒な子供達です…。
 
 
2)「大阪の事務所」
 
私は今から10年ほど前に大阪に勤めていました。
その会社は、ある大きな川の側に建っているビジネス用の集合ビルの中にありました。
デザイン関係だから夜は遅くなる事もしばしばあって、
時には徹夜する事もありました。
そんな時に恐い思いをしたんですよ。
 
仕事部屋はパーテーションで区切られていて半分個室のような感じです。
パソコンに向かって仕事をしていると、誰かに見られているような感じがする…
皆さん帰ってしまって部屋の中には誰もいないはず…。
ハッとして気が付くと、パソコンのモニターに誰かが写っている!
パーテーションから首だけ出してこちらを覗いているのが、モニターの隅に写ってる、
パッと振り向くと誰もいない…。
 
こんな事もありました。
その会社のフロアには別の会社も数社入っているんですね、
徹夜する場合は1階にある管理人室に届けを出さなくてはいけません…。
ある日私は一人で残って徹夜で仕事してたんです、
すると管理人さんがジャラジャラと鍵の音をさせながら見回りにきて
「御苦労さん、今日は君一人やで、がんばってな」と言って立ち去った。
 
それから数時間後、廊下を走るバタバタバタ〜〜と大きな音が聞こえた。
数人が走るような複数の音で、女性の足音のような感じです。
その日はそのフロアは私しかいないはず、他のフロアにも残っていないはず…
しばらくするとまたバタバタバタ〜〜、と廊下を走る音が聞こえた!
私は物凄く恐くなって、しばらくじっとしているしかなかった…。
それからラジオの音を大きくして、ただただ仕事する事に集中しました。
 
納期も目の前だったし必死だった。やがて朝になって外が明るくなってきた。
そのうち上司が出社してきたので私は思わず言いました。
「もう徹夜するのは嫌です、何とかして下さい!」
するとその上司は勘違いして「すまん、スケジュールは調整する」って言った。
いや、そうじゃなくて幽霊が出るんです!
 
その後、管理人さんか誰かから噂話を聞きました。
そのビルが建っている川の近くでは、かつて太平洋戦争当時に
大阪大空襲の時に水を求めて多くの方が亡くなられたらしい…。
まだ成仏していない多くの人が彷徨っているのでしょうか…。
心の中で手を合わせる事しかできませんでした。



おわり。
次は明日掲載します!


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