【不定期エッセイ:再放送その57】幻の惑星
- 2008/03/01(土) 14:20:21
【優星不定期エッセイ:再放送その57】土・日掲載予定
■幻の惑星
※この文章は2004年に書いた分の再放送です。
わが太陽系には、何個惑星があるでしょうか?
水、金、地、火、木、土、天、海、冥。大きな物は9個あるのです。
しかも、これらはバラバラに適当に並んでいるのではなくて、
一定の法則に従って並んでいます。これをボーデ・テティウスの法則と呼び、
かつての天文学者は計算により、土星より遠い惑星を発見したのです。
しかし、ここで重要な疑問が生まれたのでした。
それは法則が正しいとするならば、火星と木星の間にもうひとつ惑星が
なければならない、と言う事。
あとはおおむね法則どうりに離れているのであって、
ここだけひとつ間があいているのです。
仮にここに惑星があったなら、きれいに法則通りに並ぶのであります。
では、現在ここに何があるのでしょうか?
それは小惑星帯と呼ばれる小さな星のかけらの集合体であります。
まるで一つの惑星が粉々に砕け散った残骸のようにも思えるのでありました。
仮にそうだとすると法則は正しかった事になります。
アメリカのNASAではこの失われた惑星をコードネーム「ミネルバ」と呼び、
先のボイジャー1号、2号に探査させました。
小惑星の成分はどれも、ほぼ同じであり、
ひとつの惑星だった可能性を示すものです。
では、なぜバラバラに砕け散ったのでありましょうか?
様々な仮説が出されました。核戦争?他の天体との衝突?
どれもまだ説得力がありません。
ここで別の疑問があります。それは地球の衛星である月です。
月はいつも同じ面を地球に向けています。したがって月の裏側は、
観測器機が開発されるまで、まったく観測できなかったのです。
アポロ計画で初めて人類が月面に到着し、
裏側の成分研究も行われるようになりました。
その結果驚くべき事実が発見されたのでした。
月の表面と裏側とでは、まったく組成が異なっている事で、
しかも裏側では、地表に近い部分と深い部分とでは違っているのでした。
深い部分では表面と同じ、裏側の地表部分だけが異質なのです。
そして、その成分は先の小惑星帯と同じだったのです。
この事実は何を物語るのでありましょうか?
それは、地球の月が本当は、ミネルバの衛星だったのではないか?
と言う疑問であります。ミネルバが何らかの原因で砕け散った時、
その衛星であった月にも膨大な土砂が降り注ぎ、
やがて軌道を外れ太陽の方向へ落ち始めるのだった。
そしてその途中に地球の引力圏に捕らえられ、
今の月になったのではないかと思われます。
今もNASAでは活発に研究されています。
私達より先に高度な文明がミネルバに存在した可能性すらあります。
同じ悲惨な轍を踏まないためにも研究は進められているのです。
一部フィクションでお届けしました。
もっと詳しくお知りになりたい方は、
(J・P・ホーガン著「星を継ぐ者」創元文庫)をお読みください。面白いよ!
おわり。
次は明日掲載します!
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